ひっそりと佇む町を訪ねる
大きな都市や史跡を見てまわるだけがヨーロッパ旅行の醍醐味ではありません。寂びれた道の先にあるマイナーな都市や隠れ家的な町、そして人目につかない村の中にも美しい自然や深い歴史が隠されています。
ヨーロッパの歴史はドラマチックな物語で溢れています。中でも古い歴史に目を向けるなら、数々の城郭にご注目ください。数百年前、ヨーロッパ中でその威厳を誇っていた城郭は現在、伝統や文化をとじこめたタイムカプセルへと変化しています。ヨーロッパに残る美しい城を訪ねて中世にタイムスリップしてみてはいかがでしょうか。
12世紀からの歴史を誇るヴェリキ・タボルは、クロアチアの北西部にあります。要塞のような屋根からかつてのワインセラーまで、建築スタイルや利用されている材料なども見応えのある素晴らしい城です。今日では美術館としても人気で、国際短編映画祭の開催地にもなっています。
ティターノ山からサンマリノを見渡せば、ヨーロッパ最古の塔の一つ、グアイタ砦を見ることができます。12世紀から残る石の壁は、今も堅固にその姿を残しています。後に他の2つの塔が加わり、サンマリノの3つの塔として、今もその魅力的な姿を見せています。
スペインで大切にされている城セゴビアのアルカザールは、まさにおとぎ話から抜け出してきたような城です。数百年にわたってスペイン王家を守ってきた強固な壁の上には、空にまっすぐに伸びる
塔がいくつもそびえ、優美な姿をたたえています。さらに周りを囲む美しい緑の森が、その美しさを引き立てています。
キプロスのパフォス湾に建つパフォス城は、ヨーロッパ有数のユニークな建築物でしょう。実用的なデザインのパフォス城は元々、侵略者から港を守るためにつくられました。この城の役割は時代によって変わり、砦から刑務所、そして今日では美術館として使われています。
ラトビアのスィグルダ城は13世紀に建てられました。その後、現在の新しいスィグルダ城が完成したのは1878年のことです。贅沢な構内やネオ・ゴシック様式の建築、そして感動的なギャラリーが見所です。現在ではこの建物内にスィグルダ地方政府があります。
ジャーブリャーク・ツェルノジェヴィチャーとして知られる城址は、モンテネグロにあるシュコダル湖のほとりにあります。謎の多いこの城址の歴史は10世紀にまで遡り、当時はヴォイスラブリエツィ王朝の城であったと伝えられています。今日この城址はモンテネグロで人気の観光名所となっています。
外観も内観も息を飲むほど美しいイーエスコウ城は、デンマークの宝と言っても過言ではありません。数百年前は跳ね橋からしか入ることができませんでしたが、今日では美術館として一般公開されており、緑の庭園やアーチ状の窓、修復の終わった室内の装飾を見て回ることができます。
ブリュッセル郊外に、ベルギーでいくつもの賞を受賞した美しいガースベーク城があります。
この城は、13世紀に建設されてから何度もその所有者が変わってきました。現在はフランダース人のコミュニティが所有しており、東京ドーム約11個分に相当する約50万平方メートルの優美な敷地は一般公開されています。
ゲディミナス城は、丘の上に立つ小さな砦です。元々は1400年代に建てられた木造の城で、後にレンガや石で補強され、ヴィリニュス城の守りを固める砦となりました。今日ゲディミナス城は、現存するヴィリニュス城の遺構としては唯一のものとなっています。
ルーマニアのブラン城は、とても豪華な城です。牧歌的な庭園から密やかな小道まで、まさに典型的なヨーロッパの城と言えるでしょう。小説家ブラム・ストーカーがここから発想を得て「吸血鬼ドラキュラ」を書いたと言われているため、この城には「ドラキュラ城」というニックネームがつけられています。
スロベニアのブレッド湖を望むブレッド城の歴史は、12世紀まで遡ります。ロマネスク様式とルネッサンス様式が混在するその建築は、ヨーロッパデザインの歴史を見るのに最適でしょう。ブレッド城は、今もスロベニアで最も人気のある観光名所として多くの観光客を集めています。
スロバキアのスピシュスキー城は、ヨーロッパ最大級の城です。1780年に焼け落ちて以来廃墟となっているにもかかわらず、今も素晴らしい観光名所となっています。この城は映画のロケ地としても人気で、「ドラゴンハート」や「冬のライオン」などの映画はここで撮影されました。
ドイツのエルツ城は、12世紀にこの城を所有していた一家の末裔が今も使用し続けています。他のヨーロッパの城とは違い、エルツ城は戦争の被害を一度も受けていません。そのため、敷地内を歩くツアーに参加すると、まるで当時のエルツ城にタイムスリップしたかのように感じることができます。
13世紀からの歴史を誇るハイデルベルク城は、見事な建築で知られています。長らく戦火にまみれたため城の大半は廃墟となっていますが、石の壁を覆う美しい緑は、壮大なハイデルベルク城に自然の美を加えています。
大きな都市や史跡を見てまわるだけがヨーロッパ旅行の醍醐味ではありません。寂びれた道の先にあるマイナーな都市や隠れ家的な町、そして人目につかない村の中にも美しい自然や深い歴史が隠されています。
ヨーロッパの歴史はドラマチックな物語で溢れています。中でも古い歴史に目を向けるなら、数々の城郭にご注目ください。数百年前、ヨーロッパ中でその威厳を誇っていた城郭は現在、伝統や文化をとじこめたタイムカプセルへと変化しています。ヨーロッパに残る美しい城を訪ねて中世にタイムスリップしてみてはいかがでしょうか。
ヨーロッパの最も楽しく、ちょっと変わったテーマパークで、限界に挑戦
ユネスコの世界遺産は、文化的または自然環境的な価値を基準に選ばれます。ヨーロパには古代の城郭から趣のある海辺の町まで、素晴らしい自然や文化を誇る数多くの世界遺産があります。以下にご紹介する写真や記事を参考に、次のヨーロッパ旅行で立ち寄る世界遺産を選んでみてはいかがでしょうか。
ヨーロッパと言えば、ブルーフラッグのビーチや白い砂浜が続く海岸線、賑やかな港町などを連想される方が多いかもしれません。しかし、広大なヨーロッパ大陸の内側に点在する清らかな河川や湖沼も見逃してはなりません。素晴らしい湖やゆったりと流れる川、目を見張るような滝が旅行者を待っているのです。ヨーロッパ旅行の際は、これから紹介する9つの湖や河川をぜひ訪れてみてください。
神秘的なケルト人の歴史には抗えない魅力があるのか、古代遺跡を訪れたり、遺物に隠された意味を探ろうとする人も少なくありません。アイルランドやスコットランドに残る修道士の植民地跡や羨道墳(せんどうふん)からは、聖なる伝説の一端を窺い知ることができるでしょう。それ以外にもヨーロッパ各地に、ケルト人の足跡が残っており、これらを訪ねる旅もまた魅力に満ちています。
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読むヨーロッパで私の家族のルーツをたどりました。ここでご紹介するのは、それを行うためのガイドでもあります。
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