ヨーロッパの近代建築
1920年代にバウハウスの教師たちによって、ヨーロッパはモダニスト(現代主義者)建築の新世界が到来し、世界中の街並みが変化しました。建築家たちは初めて、数世紀前のギラギラとして派手な見かけの建築よりも、フォルムやフロー、清潔さや機能性を優先したのです。この動きは多くの人々に影響を与えました。後世の建築家やデザイナー、時計職人、家具職人、さらには今もヨーロッパや他国に残る、世界で有名な象徴的建築物を手がけた人々にまで。ミース・ファン・デル・ローエやル・コルビュジエ、ヴァルター・グローピウスなどのモダニストが20世紀の建築におけるルックスや感覚、哲学を変えたように、近代の建築家の多くもまた、あらゆる建築物のデザインや様式を変化させています。このような歴史に興味がある人は、ぜひヨーロッパの都市に足を運んでください。東はワルシャワ。ポーランド・ユダヤ人歴史博物館を有する建築のホーム。西はリスボンのMAAT美術建築技術博物館で建築の功績に触れましょう。この記事では、ヨーロッパの主要な建築技術の驚異を体験できる都市を紹介します。
1つ目の目的地はオランダ。数々の素晴らしい建築家を生み出した国で、ここ30~40年間で構造主義や新合理主義、ポスト・モダニズム、ネオ・モダニズムにおいて様々な試みが見られました。ロッテルダムには魅力的な建築物がたくさんあります。街の中心にある有名なキューブハウス、きらりと光る珍しい中央駅、カーブ型の市場建築。中には広くて立派な部屋や、世界的に人気なおいしい料理でいっぱいの素晴らしい空間が広がっています。ロッテルダムの広い自転車道を利用して、楽しく効率的に街を散策しましょう。オランダの鉄道は便利なので、建築の見学もはやくて効率的でサステナブル。あまり知られていないオランダの都市ならアイントホーヘン(Eindhoven)もいいでしょう。ピープルズ・パビリオンなどの貴重な建物を見ることができます。
次はオランダから比較的近いドイツに向かいましょう。近代建築の観光にもってこいの都市があります。先述のバウハウスムーブメントも含め、長く多様なデザインの歴史を用いて、ハンブルクは本当に実物を見る価値がある建造物を造り上げました。最初におすすめなのは、水上に美しい三角形が伸びるドックランド・オフィスビル。その次は、2005年に完成したエルプベルク・キャンパス(Elbberg Campus)に行ってみてください。これは革新的なオフィススペースやマンション、パブリックテラスの複合施設です。そして最後は、市内で最も有名で目立つ建物の一つ、シナモンタワー。ここで、近代デザインにおいてバウハウス建築家にみられるデザインの特徴は何か、考えてみてください。それぞれ似ている点や異なる点は見つかりましたか?
ハンブルクを存分に楽しんだら、次は濃厚で歴史的な建造物と近代建築が融合する、スペインのバレンシアへ。建築巡りに最適なスポットの1つ目は、芸術科学都市。これは文化・芸術の巨大複合施設で、市内で最も重要な施設の1つです。1996年にメイン施設の建設が始まり、なんとそのわずか2年後に開館しました。芸術科学都市の大きな特徴の1つは、最初の建物だけで建設が終わらなかったこと。その後数年間かけて施設は発展し続け、様々な建築物を造り上げました。その建築すべてに訪れる価値があります。芸術科学都市をすべて見終わったら、ベレス・エ・ベンス(アメリカス・カップ・ビル)を見に行きましょう。2006年に開館され、数々の賞を受賞した建築物です。
魅力あふれるヨーロッパ都市での建築めぐりに必要な情報は揃いました。あとは足を運ぶだけ。ぜひ実際にヨーロッパを訪れて、あなた自身の目で建築物やモニュメントを見てください。あなたの心に一生残る、素敵な思い出になること間違いなしです。