近代美術革命を見る
ヨーロッパには数百もの美術館やギャラリーがあり、ルネサンス時代から現代の巨匠の作品まで数多く展示されています。サルバドール・ダリのシュルレアリスム(超現実主義)やピカソのキュビズム(立体派)など、ヨーロッパから始まった芸術運動を作品の中に見ることができます。また、ヨーロッパはルネサンス運動(文芸復興)の中心でしたが、20世紀のモダンアートを知ることも芸術の歴史を紐解くうえで重要です。近代美術館では、近代ヨーロッパの歴史に触れるだけでなく、ヨーロッパ人の遊び心をも教えてくれます。
ダリやミロ、ピカソなど、20世紀には、スペインの動乱から多くの著名な芸術家が生まれました。マドリードのソフィア王妃芸術センターには、11.5フィート×25.6フィート(約3.5メートル×7.8メートル)の巨大なスペイン内戦の恐怖が描かれたピカソの代表作「ゲルニカ」があります。また、前衛的な作品が好きな方には、スペインのビルバオにあるグッゲンハイム美術館がお勧めです。展示品だけでなく、建物自体にも一見の価値があります。花で作られた大きな犬や金属製の風船など、屋外展示物との撮影も忘れずに。
幻想的な芸術を見るには、ロンドンのテイト・モダンがお勧めです。テムズ川にかかるミレニアム・ブリッジを渡れば、ストリートパフォーマンスを楽しめます。かつてバンクサイド発電所だった建物の中には、3フロアにわたってモダンアートが展示されています。さらにモダンアートの旅を楽しみたい方は、ブカレスト(ルーマニア)の国立現代美術館(MNAC)に足を向けてみてください。
ルクセンブルクに寄ることがあるなら、ジャン大公現代美術館(Mudam)がお勧めです。モダンアートを楽しむとともに、素晴らしい建築や文化の影響を見ることができます。余裕があればセルビアのベルグラードにある現代美術館も訪ねてみてください。35,000点以上ものモダンアートが展示されています。
上記の国以外でも、ヨーロッパのどこに行ってもモダンアートが印象的です。アムステルダム北部にあるスウェーデンのマルメ近代美術館には、20世紀の国際的モダンアートが数多く展示されています。デンマークのルイジアナ近代美術館やクロアチアの現代美術館でも、モダンアートを楽しむことができます。1945年以降に生まれた何千という作品を、ぜひとも目に焼き付けてください。