ヨーロッパ旅行中、訪れた国の言葉が分からないと、地元の人と交流するのも難しく感じられるかもしれません。たいていの場合、現地の人々はあなたが旅行客であり、その国の慣習になれていないと理解しています。しかし、事前に下調べをしておけば恥ずかしい思いをする場面も減らすことができるでしょう。基本的な慣習は、国によって、また地域によっても異なるため、最初は分かりにくいかもしれません。しかし、事前に少しでも知っておけば、その地域に住んでいる人々のことをより深く理解することができます。

まずは道ですれ違うときに相手の目を見たり、微笑んで挨拶する習慣について考えてみましょう。ヨーロッパの人々はたいていフレンドリーですが、地域によっては公の場であまり打ち解けた様子をみせないこともあります。例えばイギリスでは、見知らぬ人と目を合わせたり、ちょっとした会話を楽しんだりしますが、フランスではこれがもっと「控えめ」になります。愛想が悪いというよりは控えめで、あまり打ち解けた様子をみせないといった印象です。周囲の人々を観察して、どのような社会的慣習の中にいるかを考えてみましょう。

初めて現地の人と挨拶する際は、たとえ発音が上手くできなくてもその国の言葉で簡単な挨拶をして、短い握手を交わせば、まず間違いありません。現地の人に何度か続けて会う場合は、頬に軽くキスをしたり、肌に触れずにキスをする「エア・キス」で挨拶したりすることも珍しくありません。何回キスをするのか、またどちらの頬にするのかは国によって異なります。また相手の性別や相手をどれくらいよく知っているかによっても変わってきます。よく分からない場合には、相手のリードに従えばいいでしょう。ポルトガルやスペインだと、女性は同性同士でもキスをしますが、男性は通常女性にしかキスをしません。一方、イタリアでは男性同士でキスをすることも珍しくありません。

ルールはいつも決まっているわけではなく、例えばギリシャでは様々な状況によって慣習が変わります。旧ユーゴスラビアの国々では、国籍によって挨拶のキスをする回数が変わります。しかし、たとえ失敗をしたとしても、あなたがフレンドリーな笑顔でいる限り大きな問題になることはないでしょう。

身振り手振りは世界共通ではないということも覚えておきましょう。自分の国では何気ないジェスチャーでも、よその国では不快に受け取られる場合があります。例えば、軽くはじくように顎の下を触るしぐさは、フランスやベルギーでは失礼な態度での拒絶に受け取られますし、スイスでは人差し指で頭を指差すのは無礼にあたります。言葉が分からないときは、身振り手振りで説明するより、辞書でキーワードをひいてみたり、自分の話す言葉を相手が知っているか尋ねてみるほうが無難です。よりスマートに見え、必要な情報も手に入りやすいでしょう。